3月20日から横浜メッセで開催されました日本再生医療学会学術総会に参加してきました。

歯医者と再生医療？と思われるかたもいらっしゃるかもしれませんが、
大学病院に勤務していた時に、骨髄から採取した細胞を培養し、インプラント治療に応用するという再生医療技術を使用した臨床研究のグループに参加していました。
その経験が、再生医療認定医として本年1月に認定され、研修のため学会に参加してきました。

再生医療学会は学会としての歴史は浅いですが、各分野のリーダー的研究者や臨床家が発表されるため、全国から多くの参加者が集まります。
特に今回は、ノーベル賞を受賞された山中伸弥先生が講演をされるということで、1100名ほどを収容できるメイン会場が、超満員で、立見やサテライト会場も設置されるほどの大盛況でした。
内容は、iPS細胞の現在までの成果とこれからの目標でした。
時よりジョークも交えながらの約1時間の講演はあっという間で、iPS細胞が持つ無限の可能性を感じました。
その他、脂肪から幹細胞を作る！！など様々なアプローチで日々研究が進められています。

もちろん、歯に関する再生医療も発表されていました。
他の部位より採取した歯の神経を利用し、虫歯により神経を取らないといけなくなった部位に培養した細胞を移植するという夢のような治療法をまだ
動物実験の段階ですが完成させておられました。
今後、ヒトにおいての臨床研究を数年以内に行う予定だそうです。
演者の先生に直接お伺いしたところ、将来的には10万円くらいの費用で出来るようにしたいと話されていました。
是非実現していただきたいものです！

そのほかにも、様々な夢のような治療が開発されています。
最先端の医学の進歩を肌で感じ、私たちのような個人医院でそんなに遠くない未来にこのような治療が出来るようになっていることを夢みて帰路につきました。